時間の話

1年365日。これを長いと捉えるか短いと捉えるかはその人次第だが、終わってしまえば思っていた以上に短かったと感じる人が多いのではないだろうか。
時間は誰にでも平等だと言うが、その使い方や考え方によって時間感覚をコントロールすることで長くも短くもなるものだ。退屈な時間は長くて楽しい時間は早く過ぎる、というあれと同じである。科学的根拠によって証明されているという話もあるようだがわたしはそのあたりの分野にあまり詳しくはないし、こうしたことは経験で学ぶことが一番だと思っている。

病院や行列で長く待たされているときは長く感じるというけれど、そんなひとたちもただぼーっとしてるだけの時間を長いとは感じておらず、むしろ「気付いたら出かける時間だった」と慌てて支度を始めることがある。その違いは退屈かそうでないか、あるいはその先にあるものが自分にとって楽しみかどうか、である。退屈な時間が流れるのは遅い。楽しい時間が流れるのは速い。楽しみなイベントの前は待ち遠しいし、嫌なことが待っていると思うとあっという間に時間が過ぎていく。誰もがこんな経験をしたことがあるだろう。

時間に振り回されないようにうまくコントロールするには、体感的な時間感覚を利用する方法と、時間を細分化して物理的な時間間感覚を身につける方法がある。

前者は先に述べたような「退屈な時間」「楽しい時間」「いやな時間」を使い分けること。
性格の違いや考え方で感じ方も変わるので誰にでも当てはまるというものではないけれど、わたしが実践しているものをいくつか挙げてみる。

  • 朝は「楽しい時間」にする

楽しいことがあると思えば早起きも苦ではなくなるし、朝は嫌でも学校や仕事、その他用事で出掛ける時間が決まっていたりするのでだらだらとやり続けてしまうということがない。(夜だとそれがないから夜更かしの原因になる)。朝のスタートを好きなことで始めることで一日の気分も良くなる。

  • 勉強の合間の休憩時間は何もしない「退屈な時間」にする

リフレッシュのために漫画を読んだり音楽を聞いたりと好きなことをしているとあっという間に時間が過ぎていって下手をするとやめられなくなって休憩時間ばかりずるずると伸びていってしまう。一方、ちょっと我慢して何もしないという退屈な時間をつくることで体感時間が長くなり、沢山休憩した気になれる。ついでに何もすることがないので今勉強した内容を何となく頭の中に浮かべたりして復習効果もついてくるおまけ付き。

  • 「いやな時間」は出来るだけ分散させる

嫌なことをやり続けるのは当然気力も体力も使うし、それが長時間となるとただでさえ長く感じているのにさらに嫌なことが増えているような気分になり、だんだん効率も悪くなってくる。休憩時間を多く挟むなどの工夫をする。


そしてもう一つの方法が「時間の細分化」。聞いたことのある人も多いかもしれないが、自分がどれくらいの時間を使えるのかを把握することだ。何となく1日24時間と思っているのと、自分が何時間(何分の方が体感しやすい)持っているのかを知っているのとでは随分違う。
24時間から睡眠時間・食事時間・家事時間・その他雑用の時間を引いて、そこから最低勉強時間を設定すると残っているのはわずか数時間。その「自分時間」に何をするのか、他の時間で怠けていたらこの少ない「自分時間」がさらに削られてしまう。そう思えば時間の無駄遣いも減りそうである。
年や月単位など大きな数字はイメージしにくく、時間や分に直し身近で使っている単位にすることで具体的なイメージがつく。受験生だと試験日まで何日とカウントダウンをしていった経験があるかもしれない。『残り○ヶ月』より『残り○日』と書かれたほうが緊張感を感じるものだ。
何時から何時まで何をするという1日を設計するようなタイムトラッカーもあるがこれは少し予定がずれた場合にいちいち修正が必要だったり、いつこれをしなきゃいけないというプレッシャーにもなり得るためあまりおすすめはしない。

1日24時間ー(睡眠○時間+3食○時間+家事○時間+雑用○時間+勉強○時間+読書○時間)=自分時間

上の式に当てはめてバランス良く設定することから始めると良い。残っているはずの「自分時間」が少なくなっていれば、どこかで時間を浪費しているということ。何となく見たくもないTVを眺めていたり、少しだけゲームをするつもりがだらだらと長時間になってしまっていたりしないか。どうしてもやめられない場合は思い切ってTVやゲームの時間を作ってメリハリをつけた方がいいかもしれない。

1ヶ月=744時間, 1週間=168時間, 1週間=10080分, 1日=1140分

ちなみに1年間は8,760時間。年が明けて約144時間が経った。さすがにこの単位で考えると大きすぎてピンとこないが、やはり時間の経過は速いもの。
Time is moneyという言葉があるが時間はお金以上の価値がある。貴重な時間を無駄にしないように生きたいと思う。